乾燥の季節でも油断は禁物!日々必要な部屋のカビ対策ポイント

生活

黴(カビ)』というのは菌類の一種であり、

キノコ』や『酵母(こうぼ)』などと一緒の仲間

 

ですが、微生物学の世界では『細菌』と区別するため

カビの仲間のことを『真菌(しんきん)』と呼んでいます。

 

 

ちなみにカビは、

『菌糸』という“糸状の細胞”からできていて、

菌糸から産生される『胞子』によって増殖します。

 

胞子の大きさは菌の種類によって異なりますが、

一般的には“数μm~数10μm(1μm=1/1,000mm)”

といわれていています。

 

 

この大きさから判るように、

胞子は非常に小さくて軽いので

大気中に舞い上がると、風に乗って遠くまで飛んでいきます。

 

つまり、胞子はいとも簡単に家の中に侵入しますので、

如何に“繁殖させない努力”を継続するか?

が大事なことです。

 

 

カビの原因

 

 

 

風に乗って飛んできた胞子が家の中に入ると

壁などに付着します。

 

特に台所や浴室など、湿気が多いところで増殖

集落(コロニー)』を形成します。

 

 

通常、台所や浴室には“適度な湿気”以外に、

カビの『栄養源』となる食べ物のカス

人体の『老廃物』である垢(あか)や皮脂(ひし)

が残っています。

 

適切な間隔で掃除をすると、

コロニーの生育を防止できます。

 

 

ですが、暫く放っておくとコロニーが繁殖し

大きくなっていきます。

 

こうなると独特の『カビ臭(しゅう)』や、

食べ物に付着した場合は『劣化』や『腐敗』を引き起こし、

食べてしまうと『食中毒』『アレルギー』を発症

する場合があります。

 

 

近頃は一般家庭でも、

エアコンや除湿器の設置は当たり前になっています。

 

これは『熱中症対策』の必需品ですから

とても良いことですが、

使い方に注意しないと“カビの発生源になる”ので

適切な清掃が必要です。

 

 

特に、長期間放置した後に作動させた時、

もし『カビ臭』を感じたら、

直ぐに止めて清掃しましょう。

 

 

部屋のカビ対策

 

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カビの繁殖の3大要件は、

  • 1つ目は適度な湿度(70%以上
  • 2つ目は適度な気温(25~30℃)
  • 3つ目が栄養源(ゴミや汚れ)

です。

 

日本の気候では、

ちょうど6~7月の“梅雨の時期”に相当しますので、

以下にカビが繁殖し易い場所について

“カビ対策の要点”を説明します。

 

 

布団

 

人は睡眠中に発汗し、布団が水分を吸収します。

 

つまり、適度な湿度と温度を持った状態の布団に、

人の老廃物である汗、髪の毛、皮脂などの

栄養源が蓄積される訳です。

 

 

天気が良く晴れた日には数時間“天日干し”した後、

軽く叩くとより効果的です。

 

特に、夏用と冬用の寝具の交換時期には、

念入りに天日干しを行うことをお勧めします。

 

 

畳とカーペット

 

最近は畳も化学繊維が多くなりましたが、

それでも織り目には食べカスや埃が溜まり易いこと

に変わりがありません。

 

特に小さいお子さんがいる家庭では、

汚した時には濡れたふきんで念入りにふき取りましょう。

 

できればドライヤーで乾燥することが望ましいです。

 

できない場合は、雨の日以外なら

窓を開けて通気させると良いです。

 

 

なお、カーペットの場合はそれに加えて、

定期的に天日干しすることをお勧めします。

 

 

カーテン

 

特に『結露』が発生する時期に、

窓に接触している部分にカビが発生し易くなります。

 

カーテンに発生したカビを放置しておくと、

床材(フローングやカーペット)に

拡散してしまうので注意が必要です。

 

 

カーテンはとにかく、

定期的に洗濯することが重要です。

 

手が回らない場合には、

消毒剤(エタノール剤など)をスプレーすると良いです。

 

 

洗濯機(脱水槽)

 

テレビのコマーシャルなどで見ると、

とても“ショッキングな映像”が目に飛び込んできます。

 

目に見えない場所だけに、普段は気になりませんが、

専用の洗剤が市販されていますので

年に1度位カビ取りをやっておくと安心です。

 

 

浴室

 

最もカビが繁殖し易い場所ですが、

様々なカビ対策用のグッズが市販されています。

 

但し、カビの種類によっては効果が出ないもの

があります。

 

 

気になる時には違うタイプ(薬剤)を使うと

良い場合があります。

 

なお、カビ取り剤を使う場合は、

換気ファンを回すなどして健康被害に注意して下さい。

 

 

とにかく、できるだけ通気を心掛け

壁や床の水分をふき取ることをお勧めします。

 

 

窓枠とパッキン

 

吹きつけるような雨の後や、結露が生じる時期は、

こまめに埃を取り除くことと、

 

水気が残っている場合は、

できるだけ乾布でふき取ると効果的です。

 

 

押し入れや家具

 

押し入れは湿気がこもり易い場所ですから、

できるだけ襖の両端を開けて通気させることが重要です。

 

また、床面には『スノコ』を敷くことと、

奥側には少し隙間を作ると良いです。

 

更に、定期的に市販の除湿剤を設置し

交換することをお勧めします。

 

 

家具も同様に、裏側を壁から離して

隙間を作ると効果的です。

 

時には、ずらして

溜まった埃を取り除くようにしましょう。

 

 

エアコンの除湿機能では無理がある?

 

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カビの発育を避けるためには

温度を20~23℃、湿度55~65%位

に保つ必要があります。

 

部屋の大きさにもよりますが、

エアコンの除湿機能では

この条件をクリアすることが困難です。

 

 

10~15帖程度のリビングに大人が数人いると、

ちょっとのエアコンでは

殆ど除湿機能が追いつきません。

 

この様な場合は

ポータブルタイプの除湿機を買い求め、

必要に応じて設置すると良いかもしれません。

 

 

また、エアコンの除湿機能が発揮されない場合は、

特に『熱交換器(冷却フィン)』に埃が溜まっているケース

があります。

 

お近くのクリーニング業者に見て貰うことをお勧めします。

 

 

終わりに

 

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私たちが暮らす大気中には、

目に見えない無数の『塵埃(じんあい)』が

含まれています。

 

この粉塵のことを

大気塵』や『空中浮遊粉塵』といいます。

 

 

大きさは、

1nm~100μm(1nm=1/1,000μm、1μm=1/1,000mm)

です。

 

この中には、土や砂などが舞い上がった『粉塵』や

工場から排出される『煤煙』の他に、

『花粉』や『病原菌(ウィルス、細菌、カビ)』など

様々なものが含まれています。

 

 

参考までに、

1立方フィート(28.3リットル)当たりの

『大気塵』のモデルを示しますと、

 

  • 大都市の市街地の場合は約500万個
  • 一般の事務所の場合は約100万個
  • 郊外の住宅地の場合は約50万個

くらいです。

 

 

住宅地の大気塵『50万個』を基に計算上すると、

70m2の広さで、天井高さが1.8mの家の場合は

容積が126m3。

 

家1軒の中におよそ1,800万個の

目に見えない粉塵が浮遊していることになります。

 

 

その中に含まれるカビの胞子が

どの程度か明確ではありませんが、

数10入っていたとしても不思議ではありません。

 

その数10個をいかに繁殖させないかが、

人の努力に掛かっている”訳です。

コメント

  1. tkamikami より:

    怖っ
    カビには気をつけます

  2. woods_bear より:

    十分に気をつけなければいけませんね。

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